Ubuntu11.10 BLAS&LAPACK導入ガイド
線形代数の計算によく使われるライブラリであるBLAS&LAPACKのインストール方法を紹介します。
コンパイラはgfortranを想定しています。
インストール
現在の最新バージョンはversion 3.3.1です。
まず、LAPACK — Linear Algebra PACKageからlapack-3.3.1.tgzをダウンロードし、ホーム・フォルダに置いておきます。
コマンドラインを開いて、次のように入力します。
$ tar -zxvf lapack-3.3.1.tgz
$ cd lapack-3.3.1
$ cp make.inc.example make.inc
$ make blaslib
$ make lapacklib
$ sudo su
# cp blas_LINUX.a /usr/lib/libblas.a
# cp lapack_LINUX.a /usr/lib/liblapack.a
もとのlapack-3.3.1.tgzとディレクトリlapack-3.3.1は削除して構いません。
ただし、最後の2つでcpする代わりにlnでリンクをはる場合
# ln -s blas_LINUX.a /usr/lib/libblas.a
# ln -s lapack_LINUX.a /usr/lib/liblapack.a
は、ディレクトリを削除してはいけません。
LAPACKの使い方はLAPACK Users' Guide -- Third Editionを参考にしてください。
eoモバイル3G光ハイブリッドタイプをスマートフォンで運用
eoモバイル3G光ハイブリッドタイプというサービスがあります。
もし自宅でeo光に加入しているなら、月々3000円ぽっきり(現在はキャンペーン中で月2500円)と比較的安くイーモバイルの3G回線によるデータ通信ができます。
インターネットにつなぐには、契約した時にsimカードと一緒に送られてくるPocket Wi-Fiを使います。
ですが、このsimカードをスマートフォンで運用したい向きもあると思い、ご紹介します。
現行のスマートフォンではイーモバイルの現行の端末がすべてsimロックフリーです。
また、docomoの端末であればドコモショップに行けばsimロックを解除してくれます(手数料3150円)。
auは他社と電波の方式が異なるため、auの端末でイーモバイル網を使用することはできません。
softbankはsimロック解除にやる気を見せません(一応、simロック解除できる端末も出てます)。
docomoの端末でテザリング(スマートフォンを通じてパソコンをネットにつなぐこと)をする場合は、他社simによるテザリングに対応している端末が今のところF-12Cのみなので注意しましょう。
以下、OSはAndroid 2.3で考えます。
eoから送られてきたsimカードを差した後、スマートフォンを起動して
設定->無線とネットワーク->モバイルネットワーク->アクセスポイント名
を選びます。MENUボタンを押して「新しいAPN」を選んだら、以下のように設定します。
名前: eo(ここはなんでもいい)
APN: daytime
ユーザー名: em
パスワード: em
MCC: 440
MNC: 00
認証タイプ: PAP
以上で終了です。これでネットにつながるはずです。
テザリングをする場合、イーモバイルの端末であればホーム画面にオン・オフをするためのウィジェットが用意されているので便利ですが、docomoのF-12Cでホーム画面からオン・オフをしたい場合は新しくウィジェットをインストールする必要があります。
お勧めなのがTethering Widgetというアプリで、これを使えばWi-Fiテザリング・USBテザリングをホーム画面から1タップでオン・オフできます。
注意したいのが、夜8時から遅くとも深夜2時まで通信速度が128kbpsに制限されること。
ここらへんは安いのだから仕方ないと割り切って使いましょう。
Mendeleyのすすめ
論文の管理にはEndnoteが有名ですが、個人では買うのを躊躇してしまうくらい高いお値段。そういうわけで、フリーでそれなりに使えるMendeleyの紹介です。
論文を一括管理でき、PDFファイルはオンラインストレージにアップされるので(最大500MB)、研究室以外の場所で論文を参照するときなんかに便利です。さらに論文の共有もできるので、共同研究者がいるときはすごい便利。ただ、500MBはすぐに埋まっちゃうので、たまにいらないPDFファイルを消してやらないといけません。英語オンリーなので日本語の文献を扱うのには難がありますが、物理の論文は大抵英語なので大丈夫でしょう。Windows, Mac, Linuxに対応し、iPhone/iPadからも見ることができます。
また、私はまだ使ってないのでわからないのですが、Bibtexにも対応しています。
導入ガイド
まず、Internal Mendeley Errorで名前とメールアドレスを登録し、本体をダウンロードします。メールに本人確認のアドレスが送られてくるので、そこにアクセスした後、使用することができます。
Linuxにインストールする場合、Qtが必要なのでインストールしておきます。
ソフトを使う前に、論文を放り込んでおくフォルダとして、例えばマイドキュメントに"Mendeley Files"などという名前のフォルダを用意しておきましょう。ダウンロードした論文のPDFファイルはここに保存しておきます。
さて、起動したら設定をします。メニューバーの Tools -> Options -> Watched Folders とたどっていき、先ほど作った"Mendeley Files"にチェックを入れておきます。こうすることで、"Mendeley Files"に入ってきた論文ファイルが自動的にMendeleyに取り込まれます。ちなみにこういうのが不要という場合は、 File -> Add Files かプログラム画面に直接D&Dすることで取り込むことができます。
次に Tools -> Options -> File Organizer で全部のチェックボックスにチェックを入れます。これによってMendeleyで管理される論文が全て一つのフォルダ(デフォルトでは"Mendeley Desktop")にまとめられます(当然、"Mendeley Files"にもファイルが残ります)。
論文に付加される情報は Tools -> Options -> Document Details で指定できます。普通はこのままでいいのですが、物理だとarXivを使うことが多いので Document type を Journal Article を選び、arXivにチェックを入れておくと便利です。論文の情報は自動的にネットから拾ってきてくれますが、間違いが結構多いので、ちゃんと埋められなかった場合は手動で入力しないといけません。
論文をジャンルごとにまとめるときは Create Folder をクリックするとできます。できたFolderに論文D&Dして整理します。
論文を書いた時、引用文献を最後にずらっと並べますが、そのリストを作るのにも便利です。一例として、APSの場合を取り上げます。このときはメニューバーから View -> Citation Style -> More Style -> Get More Style で American Physical Society を探しましょう。使うときは、論文を右クリックして、Copy (LaTeX) Citation を選ぶとクリップボードに格納されます。
以上で設定は終わりですが、さらに次のブラウザで見ている論文を直接Mendeleyに送れます。Web Importという機能で、赤いバックに白文字で"IMPORT TO MENDELEY"という画像のリンク先を右クリックしてブックマークします。FireFoxならば画像をお気に入りのマークのところにD&Dすればできます。Mendeleyに登録したい論文があれば、そのページ(論文の情報が書かれたページ)を開いて、さきほどブックマークしたページをクリックしてやると登録されます。この場合は論文のPDFファイルは保存されませんので要注意です。
また、arXiv自身もMendeleyに対応しており、arXivのアブストラクト画面にあるMendeleyのアイコンをクリックすると登録されます。
Ubuntu10.10 Canon MP600インクジェットプリンタのドライバをインストール
家のパソコンがWindowsXPだったのですが、Linux最高!というわけでUbuntu10.10に入れ直しました。プリンタとして、家で使っているCanon MP600の設定方法を記録しておきます。あまり使ってる人いない?
ドライバのダウンロード
キヤノン:ダウンロード|IJ Printer Driver Ver.2.70 for Linuxから「共通パッケージ」「PIXUS MP600用機種別パッケージ」の二つをダウンロードします。ダウンロードしたファイルはホーム・フォルダに置いておきましょう。
alienのインストール
UbuntuはDebian系なので、RedHot系である.rpmは使えません。なので.debに変換するソフトを入れます。
$ sudo apt-get install alien libxml2 libpng12-0 libpng12-dev
ちょっと時間がかかります。
仕上げ
いろいろリンクをはってやります。
$ sudo ln -s /usr/lib/libtiff.so.4 /usr/lib/libtiff.so.3
$ sudo ln -s /usr/lib/libpng.so /usr/lib/libpng.so.3
$ sudo ln -s /usr/lib/libxml2.so.2 /usr/lib/libxml.so.1
$ sudo ldconfig
$ sudo /etc/init.d/cups restart
これで完成です。ホーム・フォルダのファイルは捨てて構いません。
あとはプリンタをパソコンにUSB接続した後、パネルの「システム」→「システム管理」→「印刷」→「追加」で自動的に認識されます。製造元とモデルがCanon MP600 Ver.2.70になってることを確認してください。